こんにちは、シュガーです。
今回のテーマは「中途採用社員の教育」についてです。
中途採用社員の教育に関して、押さえておきたい2つのポイントをご紹介していきます。
ポイント①
自社の経営理念・ミッションを伝え理解してもらう
中途採用をした社員に対して、「社会経験を積んでいる経験者を採用したのだから、わざわざ教育をしなくても大丈夫なのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、中途採用した社員に本当に即戦力として活躍してもらうためには、やはり入社後の教育研修が欠かせません。
その教育研修として必要なことは‥「自社についてきちんと理解してもらうこと」です。
業務を始める前に、企業が大切にする価値観をしっかり共有することで、中途採用した社員の自社への理解が深まり、入社後に早く社内に馴染めるようになります。
中途採用した社員が今まで働いていた企業で身についた価値観と、自社の価値観はもちろん異なりますよね。
自社とは異なる価値観の企業で働いた経験のある中途採用者だからこそ、自社の経営理念とミッションを説明し、その違いを理解してもらうことが「自社の社員として」働いてもらうための大切なポイントです。
ポイント②
教育担当者は、チームと協力しながら計画的に「OJT」を行う
OJTとは「On-the-JobTraining」の頭文字をとった言葉で、上司や先輩社員が指導役となり、実際の現場での実務を通して、部下や新人社員に業務の流れや必要な知識・技術・ノウハウなどを伝えていく人材育成の手法のことを指します。
多くの企業が、OJTを通じて、新しく配属された社員に実践的な教育を行っているかと思います。
「OJT」の基本的な進め方とは
OJTによる人材育成は、以下の4つの段階で進めていくことが基本となります。
- Show(やってみせる)
まずは教育担当者が実際の業務をやってみせることで、育成対象者に業務の具体的なイメージを持ってもらう
- Tell(説明する)
教育担当者が実際に目の前でやってみせた業務の意味や背景について丁寧に伝える。その後、育成対象者からの質問を受け付けることで業務への理解を深めてもらう。
- Do(やらせてみる)
教育担当者がやってみせた業務を、今度は育成対象者にやってもらう。
- Check(評価・追加指導)
「Do」でやってもらった業務の出来不出来を踏まえたうえで反省点や改善点を伝える。「Tell」の段階で伝えきれなかったノウハウなどもあわせて教えていく。
最初は難度の低い業務からスタートし、少しずつ段階を経ながら応用的な業務に移行していきましょう。
また、教育担当者は、事前の計画やスケジュールに基づき、育成対象者のペースに合わせて「OJT」を実行していくことが大切です。
ここで1点、OJTを実施するうえでの注意点についてもご紹介したいと思います。
教育担当者は、OJTで教えるだけでなく、日々の通常業務も並行しておこないます。
そのため抱える業務量がキャパシティーを超え、教わる側を放置してしまう可能性があります。その場合、教わる側が、「企業から放置されている」という印象を抱き、モチベーション低下や早期退職へとつながってしまう‥ということもありえます。
逆に、教育担当者が熱心に教育することで、通常業務の質の低下も起こりえます。
それらを防ぐためにも、企業には、OJTに向けた事前の準備や教育担当者の負担をフォローするサポート体制を整えることが求められます。
とある株式会社では、「教育担当の社員だけでなく、会社全体で社員の教育に取り組む」という方針のもと、教育担当以外の社員も巻き込んで育成対象者の教育をされているようです。社内で協力しあいながら、新しい仲間の教育を進められる会社での取り組みがあると、より一層効果的に進められそうですね。
今回は、中途社員の教育に必要なポイントについてご紹介してみました。
- 育成対象者には、前職の企業から自社の社員としての意識を切り替えてもらうために、企業として何を大切にして何を目指しているかという企業の思いを伝えること
- 教育担当者は、事前に準備した計画やスケジュールをもとにOJTを進めていくこと。日々の業務との兼ね合いから、中々予定通りにいかないことも多くあるかもしれませんが、周囲に相談し協力を得ながら、効果的に進めていくこと
これらのことを意識し実行・継続することで、新しい仲間がいち早く会社で活躍できるようにしていきましょう。
■引用元資料、参考文献
失敗しない「OJT」のやり方のコツ、育成対象者の放置を防ぐ計画的な進め方のポイントとは?
https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=2349
第1回 中途入社者の教育に最低限必要なことは何か?(4回シリーズ)
https://jimotoru.com/509/