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法人研修業界あれこれ(季節感による特性編_その①)

ねぎま

こんにちは、「ねぎま」と申します。

ようやく緊急事態宣言明けましたね。
油断は禁物ですが、皆さん一緒に、経済活動をガンガン回して行きましょう!

しかし、急に寒くなりましたね。

今年は、秋がほとんど感じられず、夏から急に冬という印象です。
本来、日本には四季があり、その季節ごとの特色やイベントがあり、それも人生の楽しさかと思います。小職の秋と言えば秋刀魚です。日本酒と一緒に。

さて、季節という言葉が出ましたが、今回は「法人研修業界のあれこれ」というテーマの『季節感による特性』にフォーカスを当ててみたいと思います。

皆さん、季節感のある仕事、と聞かれると、何を想像されますか?

引っ越しの3月、百貨店のクリスマスや新春初売り、交通機関のGWや年末年始、カレンダーの11月、寒い時期の灯油、居酒屋の4月や年末年始、夏のビアガーデン・・、最後は飲み系ばかりな気がしますが、こんなところでしょうか。

大きく区分すると、

①日本の年度が影響しているもの(年度末3月、年度開始4月)
学生さんの3月の引っ越し多いですよね。

②特定の祝日が影響しているもの
今年の年末年始は皆さん帰省出来そうですね。

③四季が影響しているもの
やはり暑い夏のビアガーデンは楽しいです。

この様な形になるかと思います。

 

余談ですが、部下に教えてもらったのですが、ジムにも季節感あるようです。
4-6月は会員が増えていき、10月以降減っていくそうです。
「今年の夏こそ!」という、あれですね(笑)小職もお腹周りが気になります・・。

 

さて、企業の研修に話を戻しますと、いかがでしょうか。
実は、とても明確に季節感があります。

それは上記の①が該当する、年度初めの4-6月辺りになります。
当然、研修業としては、年間通して仕事をしておりますが、圧倒的に春に寄る傾向があります。

なぜ、という話かと思いますが、大きく企業研修ニーズというものが、

  • A. 新規採用者に紐づくもの
  • B. 現役従業員に紐づくもの

2種に分類されます。

 

A.に関しては、新卒採用後研修、中途採用後研修などが該当して、B.に関しては階層別の研修や、業務で必要となったスキルアップ研修などが該当します。

この中で、必ずと言って良いほど実施していて、パイが大きい物、それが新卒研修となります。

時に季節労働などと、揶揄されることもありますが、春季の仕事の一極集中度合いは高く、企業によっては、年間の売上の8-9割を、4-6月が占めるという事もあるようです。

特に、長い技術研修を行うIT研修においては、その傾向が顕著です。

もう少し補足しますと、IT業のエンジニアは客先常駐などのモデルもあり、稼働後に客先を抜いて研修を実施しづらいのも、影響しているかと思われます。

 

上記を踏まえた上で、クイズ①です。(突然ですみません・・)

人手が足らない春の研修業ですが、どうやって、研修会社はピークを乗り越えますでしょうか?

答え 講師を外部などから借りる

 

質問が、やや曖昧で恐縮です。
上記の答えが、この業種の季節感による『特性』になります。
他の業種であまり無いと思いますが、「春に借りもの競争」をしているのが現状です。

例えば、年間売上が10億の研修会社あったとして、

  • 4-6月 年間売上の8割= 8億÷3か月= 2.66億/月程度(繁忙期)
  • 7-3月 年間売上の2割= 2億÷9か月= 0.22億/月程度(閑散期)

月単位の売上格差が、12対1程度になります。必要となるマンパワーも単純計算で12対1となります。

そこで、研修業者は、どう判断するかですが、春の繁忙期を回すために必要な従業員(営業や講師など)を、自社で抱えるかになります。

・・冷静な経営判断できる方であれば、普通難しいと判断するかと思います。

春季に備えて抱えた「12」のリソースを、閑散期で使いこなせず、閑散期は稼働しない差異「11」のリソースの労務費で赤字になるのではないでしょうか。

どうしても、借りるモデルを脱却できない業種「特性」。

では、モデルの中で具体的な運用バリエーションはどうなっているのでしょうか。

 

そこでクイズ②です。(またも突然ですみません・・)

皆さんが、IT系の研修会社で講師を調達する担当だったとして、どの様な方法が浮かびますか?少しだけ想像してみて下さい。

 

◆運用バリエーション

1. BPモデル
⇒外部の企業やフリーランスの講師をBPとして運用する

2. エンジニアモデル
⇒エンジニア稼働している人材を春季は講師にコンバートさせる

上記2点の運用が世のIT系研修業者の大半となります。

 

さて、それでは弊社シンクスバンクは・・というのは、
長くなりましたので、「その②」で、しっかりとお伝え出来れば、と思います。

少し普段と異なるニュアンスの投稿となりました。

以前から思っていたことですが、業種固有の「特性」や、仕事の進め方などは出来るだけ開示して、ご理解頂いて、そこに何かしらの企業努力で差別化を図ることが、営業として必要と感じています。

例えば、「めがね屋さんはなぜ潰れないのか」などは、有名な話で、からくりは原価ですよね。

本当はビジネス寄りの話より、居酒屋で他愛も無い話題でまったりしたい「ねぎま」がお届けしました。

その②へ続く・・かみんぐすーん