こんにちは、シュガーです。
コロナ禍において「DX化の加速」、教育DX・飲食DXなどといった「●●DX」という単語を聞くことが、ぐっと増えてきたように感じます。
しかし‥DXと言っても、なんとなくITが関係していることは分かるけれど「DXとITの違いって何だろう?」と疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、DXについてご紹介します。
DXとは何か?
DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術によって私たちのライフスタイルをより良いものにしていく取組のことです。
DXの対象は、日常生活やスポーツ、教育機関など・・様々なものが挙げられますが、経済産業省では、企業に焦点を当てて以下のように定義しています。
ビジネスの分野では以下の文脈を意味することが多いです。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
DXとIT化は何が違うのか?
DXの頭文字「D:デジタル」から、自然と‥ITという言葉が連想されるかと思います。
どちらも意味合いとして似ているのでは‥?と感じますが、実は違いがあります。
DXとITの違いは、端的にいえば「目的」と「手段」の違いです。
〇DX:企業が目指すべき「目的」
⇒デジタル技術によって組織が抱える課題を解決し、より良い商品を提供したり顧客満足度を高めたり、働きやすい職場を作ったりというゴールを指す。
〇IT:「Information Technology(情報技術)」の略称であり、デジタル技術全般を指す言葉
つまり、DXという目的を達成するために、実施すべき手段がITの導入ということになります。
取り組み事例
1.)株式会社セブン&アイ・ホールディングス
DX(企業が目指すべき目的)
- コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店や金融など、多くの事業展開をしているため、ユーザーデータをいかに統合的に収集し、活用するかが課題とされている。
- 上記課題を受け、グループを横断した情報共有やシステム化が必要となる。
IT(実施すべき手段)
- DX推進の強化をすべく、グループ内にDX専門部署を立ち上げ、エンジニアの採用や育成に注力。
- DX専門部署により、グループ共通の「ラストワンマイルDXプラットフォーム」を構築。
これにより、グループ各社のECビジネスにおける配送効率の最適化に成功。(※1,2)
2.)文部科学省
こちらは企業ではございませんが、ひとつひとつの取り組みを推進していくことで全体の業務負荷を減らしていく‥という取り組み事例がリンクに載っております。
ハードルが高すぎない事例が多いので、自社で真似てみるのもよいかもしれません。
もしご興味がございましたら是非チラッと覗いてみてください。
DX(学校が目指すべき目的)の
- プリント配布、出欠管理、アンケート集計、面談の日程調整など、いずれも多くの学校では手作業で膨大な時間をかけて行われている業務がある。
- 紙媒体を利用しているものが多いため、グループウェア等を活用し、出来るものから業務改善を行なうことが目的。
IT(実施すべき手段)
- 進路希望調査・進路先データの収集に関して、紙による提出からWeb アンケートフォームのツール(Googleフォーム、MicrosoftForms)を導入。
- これにより、情報収集が一元化され、データの集計・閲覧が容易になった。
また、統一したフォームを活用することで、担任教員の負担が減った。
提出方法が明確になり、保護者の負担も減った。
まとめ
DXは、デジタル技術によってよりよい商品の提供や働きやすい職場づくりなどを行なう大きな変革を意味します。
企業の形態や業種によって抱える課題は様々ありますが、まずは身近にある出来事から洗い出しを行ない、一つ一つ小さな変革を起こしてみてはいかがでしょうか?
【注釈】
※1 プラットフォーム:サービスやシステム、ソフトウェアを提供・カスタマイズ・運営するために必要な「共通の土台(基盤)となる標準環境」
※2 ラストワンマイル:最終拠点からエンドユーザーまでの物流サービスを指す
【参考文献】